AIに"動き"を頼む一言で、サイトはここまで変わる【動きの指定語彙集つき】
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AIが作るサイトは、頼まなくても勝手に動きます。
実際、私が何も指定していないLPに、ローディング演出まで入っていました。問題は「動くかどうか」ではなく、「どんな動きになるかを言葉で決められる」ことに気づくかどうかです。
今回、同じサービスのLPを、頼み方の一言だけ変えて5回AIに作らせました。まずは、そのうち4案を2×2で並べて、同時にスクロールした比較を見てください。違うのは指示の一言だけです。

レイアウトの雰囲気だけでなく、スクロールしたときの「動きの密度」がまるで違うのが伝わるでしょうか。この記事では、この差がどの一言から生まれたのかを、検証結果そのままに公開します。最後に、頼み方をそのまま写して使える「動きの指定語彙集」も付けました。
「AIで作った感」が丸出しで、人に見せづらい
AIでサイトは一発で作れたけれど、どこか安っぽい。「AIで作った感」が丸出しな気がして、人に見せづらい——ネット上ではそんな声が目立ちます。
見覚えのある配色、どこかで見たレイアウト、そしてスクロールしても代わり映えのしない画面。時間をかけてAIと会話しながら作ったのに、完成してみたら「これ、テンプレートと変わらなくない?」と自分でがっかりしてしまいます。
特にもったいないのが「動き」です。プロのサイトを開いたときの「ちゃんとしてる感」の正体は、文字がスッと浮かび上がったり、数字が目の前で増えたり、ボタンが指に反応したりする小さな動きの積み重ねです。ここが薄いと、内容が同じでも一気に素人っぽく見えます。

でも、CSSやJavaScriptを勉強してから……と考えると気が遠くなりますよね。安心してください。この記事でやることは勉強ではなく、AIへの頼み方の言葉を変えるだけです。
動きはあった。ただ、「期待した動き」ではなかった
「アニメーション付けて」とAIに丸投げしたら、動きは付いたものの期待と全然違うものが返ってきた、という体験談もよく見かけます。
正直に書くと、私もまったく同じでした。
「Hanaso Talk」という架空のオンライン英会話サービスのLPをAIに作らせる検証で、最初に試したのが「アニメーション付けて」という一言です。結果は……動きは付きました。ただ、スクロールするたびに要素がふわっと現れるスクロールリビールがひたすら続くだけ。動きの種類が少なく、単調で印象に残りません。
「じゃあもっとイメージを伝えよう」と次に試したのが「Framerっぽくして」。今度はふわっと現れる動きの連発に加えて、紫グラデーションの、いかにも「AIが作りました」という没個性なUIが返ってきました。
このとき気づいたんです。AIは「動かすかどうか」は勝手に決めてくれる。でも「どんな動きにするか」は、こちらの言葉の解像度がそのまま反映される、と。
一言の差で、サイトの「動きの密度」がここまで変わる
5パターンの頼み方と結果を、そのまま共有します。すべて同じ「Hanaso Talk」のLP依頼で、変えたのは指示の一言だけです。

パターンa「アニメーション付けて」 スクロールリビール中心+文字が流れるマーキー+点滅。動きはあるが種類が少なく単調。
パターンb「Framerっぽくして」 リビールの連発+紫グラデーション。「Framerっぽい」という言葉をAIが平均的に解釈した、没個性なUI。
パターンc「動きはFramerっぽく+配色はオレンジ系と指定」 ここから一気に変わりました。マーキー・金額のカウントアップ・背景がゆっくり動くパララックス・ボタンが弾むバネホバーと、動きの種類が5案中で最多に。しかも、頼んでいないのにオレンジのカーテンが開くローディング演出まで自動で入っていました。冒頭に書いた「勝手に動く」の正体はこれです。
パターンd「a〜cのいいとこ取りで合成して」 cの動きを全部引き継ぎつつ、コードの見せ方がMac風ウィンドウになるなど、細部が足されたバージョン。このdの作り方(複数案からのいいとこ取り)は前回の実録に詳しく書いたので、この記事では割愛します。
パターンe「result-dにローディングアニメーションを付けて。それ以外変えない」 仕上げの検証です。この一言だけで、ロゴ表示+タイピングドット+0→100%のカウンター+カーテンが上に開く演出が一発で生成されました。
百聞は一見にしかず。aとcを同じ速度でスクロールした比較がこちらです。左がa「アニメーション付けて」、右がc「動きの種類+配色を指定」。

同じAIに、同じLPを頼んでいます。変えたのは一言だけ。ここから見えたポイントは3つです。
① 「アニメーション」という抽象語より「動きの種類」を名指しする 抽象的に頼むと、AIはいちばんよくあるパターンを返します。「パララックス・カウントアップ・バネホバー」のように種類を名指しすると、動きの密度が一気に上がります。
② 配色をセットで渡す bが紫グラデになったように、指定しないとAIは「それっぽい色」を選びます。動きの指定と配色の指定はセットです。
③ 「〇〇だけ付けて。それ以外変えない」という制約を付ける eの成功の鍵はここです。範囲を区切らないと、AIは一部を直すついでに全体を作り替えてしまうことがあります。
【特典】動きの指定語彙集——AIへの頼み方カンニングペーパー
とはいえ、「動きの種類を名指しする」には、動きの名前を知らないと始まりません。そこで、今回の検証で効果があった「頼み方の言葉」を一覧にしました。次にAIへ頼むとき、そのまま写して使ってください。
スクロールリビール(scroll reveal) — 画面を進むたびに要素が順番に登場する、いちばん基本の動き
スクロールに合わせて、各セクションの見出しと画像が下からふわっと現れるようにして
マーキー(marquee) — 電光掲示板のように文字やロゴが横に流れ続ける演出。実績・お客様の声と相性◎
導入企業のロゴを、横にゆっくり流れ続けるマーキーにして
カウントアップ — 金額や実績の数字が0から増えていく、視線が止まる動き
実績の数字(受講者数・満足度)を、画面に入ったら0からカウントアップさせて
バネホバー — マウスを乗せるとプルンと弾む、思わず押したくなるボタンの手触り
ボタンはホバーしたときにバネのように少し弾むアニメーションにして

パララックス(parallax) — 背景がゆっくり追いかけてくる奥行き演出。ヒーロー画像に効く
ヒーローセクションは、背景と前景のスクロール速度を変えてパララックスにして
ローディング演出 — サイトを開いた瞬間を「開幕」に変える演出。第一印象がワンランク上がる
result-dにローディングアニメーションを付けて。それ以外変えない
(↑これは実際に検証eで使った文そのままです。「ロゴ→カウンター→カーテンが開く」まで一発で出ました)
そのローディング演出の実物がこちら。頼んだのは上の一言だけです。

使い方のコツは、この語彙集から**「動きの名前+付けたい場所+それ以外変えない」の3点セット**で頼むこと。これだけで、返ってくる結果の精度が別物になります。

「プロンプトを磨く」より「決める場所を知る」ほうが早い
ここまで読んで、「結局プロンプトの勉強が必要なのか」と思った方へ。少し違います。
大事なのは、AIに何を決めさせて、何は自分が決めるかの線引きです。
- 配色は自分が決める
- 動きの種類は語彙集から自分が選ぶ
- 変えたい一点だけを渡し、それ以外は守らせる
意図を渡さないと、AIは平均点のデザインを返してきます。それが「AIっぽいサイト」の正体です。逆に言えば、この3点さえ自分で握れば、コードを1行も書かずに「自分のサイト」と呼べるものになります。
ただ、今回の完成形にも修正の余地は残っています。たとえば実績の数字が、本来は大きく強調されるはずなのに、ラベル用の小さい文字サイズで表示されるCSSの取り違えがひとつ入っていました。動きは言葉で頼めるようになっても、検品はまだ人間の仕事です。
ちなみに、複数案を作らせて「案の選び方・いいとこ取りの合成」をするやり方は、前回の実録で詳しく書いています。
「AIっぽいサイト」のまま止まる人が、これから増える
「AIに任せると、押せない場所まで動く・配色がどれも同じ、いわゆる『AIっぽいサイト』になるだけでは?」という懐疑的な声もあります。
これは半分正しくて、半分違います。何も指定しない人のサイトは、確かにどれも似てきます。でも今回の検証のとおり、一言の指定で仕上がりは別物になります。

しかも、この「動き」はもう一部のプロだけの技術ではありません。デザイナーの72%が生成AIを制作に使うようになりました。それと並行して、スクロールに連動した動きやボタンの小さな反応は、2026年のWebデザインでは当たり前の水準になりつつあります。 出典: https://www.figma.com/resource-library/web-design-trends/
つまり、AIでサイトを作る人が増えるほど、「とりあえず作った人」と「動きまで言葉で決めた人」の差は開いていきます。語彙集を手に入れた今が、いちばん差をつけやすいタイミングです。
まとめ——動きは「頼めるもの」だと知るだけで変わる
今回の検証で見えたことを整理します。
- AIのサイトは頼まなくても勝手に動く。決めるべきは「どんな動きにするか」
- 「アニメーション付けて」は最も単調な結果を生む。動きの種類を名指しする
- 配色はセットで渡す。指定しないと「それっぽい色」になる
- **「〇〇だけ付けて。それ以外変えない」**が一点強化の最短ルート
- 迷ったら語彙集から「名前+場所+制約」の3点セットで頼む
最後に、完成形(パターンe)をローディングから最下部まで通しでスクロールした様子を置いておきます。「アニメーション付けて」から始まった検証の到達点です。

今すぐできることを一つだけ。あなたのサイトやLPで一番目立たせたい場所を思い浮かべて、語彙集から動きを1つ選んで頼んでみてください。 10分もあれば試せるはずです。
次にサイトを作るときに役立ちそうだと思ったら、この記事を保存(スキ)しておいてもらえると、見返すときに便利です。「この頼み方を試したらこうなった」という報告も、コメントで教えてもらえたら嬉しいです。次の検証のヒントにします。
これからも「非エンジニアがAIを使い倒す」をテーマに、実際に試した検証をそのまま書いていきます。フォローしておいていただけると、次の記事がタイムラインに届きます。