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SNSのAI煽り投稿をAIに検証させたら、塩判定ばかり返ってきた話

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「塩判定」——炎の煽り投稿と真顔のAIチャットを見せるsuzumin

タイムラインを流し見しているだけで、なんとなく消耗していませんか。「AIで月収10倍」「3日で副業が軌道に乗った」——どの投稿も妙に説得力があって、自分には判断できない。でも、スルーし続けるのも不安。そんな「情報の渦」に飲み込まれている感覚、私もずっと持っていました。

だったら、AIにAIの投稿を検証させたらどうなるんだろう——そんな思いつきで試した実験の結果が、思った以上にドライで、思った以上に有益でした。どこまでが本当で、どこからが盛りなのか。AIが返してきた「塩判定」の中身まで、今日は全部お伝えします。


夜のソファで「今だけ」「あと2日」「月収10倍」の吹き出しに囲まれて疲れるsuzumin

「何が本当か分からない」が、じわじわ体力を奪っていく

ネット上では「どの投稿も説得力があるように見えて、何が本当で何が盛られているのか自分では判断できない。見るだけで消耗していく」という声が多くあります。

SNSを開くたびに流れてくる、AI活用系の煽り投稿。「AIで月20万稼いだ」「AIツールを使うだけで作業が10分の1に」「今すぐ始めないと乗り遅れる」……。

個々の投稿を見ると、それっぽい数字があって、それっぽい成功エピソードがあって、「これ、嘘なのか?」とも言い切れない。でもなんか、違和感がある。その違和感の正体が掴めないまま、毎日タイムラインをスクロールし続ける。

気づけば「自分だけ乗り遅れているんじゃないか」という漠然とした焦りが積み重なっていく。情報収集しているはずなのに、見るたびに消耗していく。これ、すごくもったいない時間の使い方だと思いませんか。

問題は「嘘か本当か」ではなく、「どこが盛られているのか分からない」ことです。全部嘘なら無視できる。でも、部分的には本当だから余計にタチが悪い。


「決済完了メールを見た瞬間に後悔した」という声が、リアルすぎた

実際に「月額3,000円弱の商材に勢いで申し込んで、決済完了メールを見た瞬間に後悔した。金額の問題じゃなく『焦って決めた』ことが悔しかった」という体験談もあります。

この声を見つけたとき、しばらく画面の前で止まってしまいました。

金額の問題じゃないんですよね。詐欺だったわけでもない。問題は「今だけ」「残り3名」という言葉に動かされて、自分でちゃんと考えずに押してしまった——その「自分の意思で決めていなかった」という後味の悪さです。

私自身、ああいう投稿の熱量に当てられて、指が止まらなくなりそうな瞬間は何度もありました。「あと2日」と書かれると、内容より先に焦りが来る。あの感覚は、経験した人にしか分からない気持ち悪さがあります。

だからこそ、押す前にワンクッション置く仕組みが欲しかった。それが今回の「AIに検証させる」習慣につながっています。


炎上する「あと2日!」の煽り投稿と、冷静な「根拠なし」AI判定の比較図

AIに「この投稿、どこが怪しいか教えて」と聞いてみた

期限や料金の数字は本当でも、「誰でも」「一瞬で」という効果の部分だけが盛られている投稿が多い。全部嘘ではないから逆に見抜きにくい、という指摘があります。

私は少し前から、気になったAI系の投稿を見つけるたびに、AIアシスタントに検証させる習慣をつけています。投稿の本文だけでなく、返信欄や引用まで読ませて、「この投稿の主張を根拠・論理・表現の観点から評価して」と聞くだけです。

返ってくる判定が、想像以上に辛口——というより、淡々と「塩味」なんです。

実際に返ってきた判定を、いくつかそのまま紹介します。

  • 「詳細は登録者のみ、という自リプで誘導する典型的なリスト取り構造です」
  • 「『消してほしい』『強すぎる』などの引用は、この界隈で定型的に使われる持ち上げ表現です」
  • 「完全版を無料配布、からのグループ登録への誘導です。無料の入口と有料の出口がセットで設計されています」
  • 「絶賛リプの一部は、宣伝目的の定型文の可能性があります。具体的な使用場面の記述がありません」
  • 「この投稿が売っているのは儲け話ではなく、『儲け話の配り方』です」

こっちは「すごい情報かもしれない」とドキドキしながら聞いているのに、返ってくるのは真顔の構造分析。最初は「そこまで言わなくても」と思ったんですが、だんだんこの温度差がクセになってきました。

一番面白かった検証:「あと2日」の煽りを、本人にぶつけてみた

つい最近、タイムラインを埋め尽くした煽りがありました。「Claude Fable 5があと2日で高額化!今のうちに”Fableの頭脳”を安いモデルに移植できる1行プロンプトが最強」——という投稿です。Fable 5というのは、AI企業Anthropicが期間限定でサブスク内に開放していた最上位モデルのこと。「あと2日」は、その開放が終わる期限を指していました。

これを私は、当のFable 5本人に検証させてみました。

返ってきた答えを要約するとこうです。「そのプロンプトで出てくるのは、頭脳ではなく仕事の手順書です。タスクの分解や自己チェックの進め方としては正しいですが、賢さそのものは1文字も移植されません」。

……本人が言うんだから、間違いないと思うんですよね。

ちなみに検証して分かったのは、当時の公式発表を確認する限り、「あと2日」という期限も料金の話も事実だったこと(提供条件は時期で変わるので、あくまでその時点の話です)。嘘は書いていない。ただ「頭脳を移植」「最強」という効果の部分だけが盛られている。数字は本当、効果だけ盛る——どの投稿も、構造は驚くほど同じでした。

判定のパターンを整理すると、こうなります。

① 数字は本当、でも「誰でも再現できる」は別の話 「月収10倍」という数字自体は一例としてあり得るものの、母数・期間・前提条件が一切示されていない——統計的な根拠はありません、という判定でした。

② 「限定性」の演出は確認できるが、実際の希少性は不明 「残り3名」「今夜23時まで」は購買心理を動かす常套句で、実際の在庫や締め切りを外から確認する手段がない、という指摘でした。

③ 成功体験談は実在する可能性があるが、一般化できない 個人の体験談はサンプル数1。それを「あなたにも同じことができる」へ結びつけるのは論理の飛躍です、という評価でした。

AIが特に繰り返し指摘したのは「部分的には事実だが、効果の部分だけが盛られている」という構造でした。期限や料金の数字は本当でも、「誰でも」「一瞬で」という効果の主張だけが根拠なく添えられている——だから全部嘘とも言い切れず、見抜きにくい。

これ、まさに私が感じていた「違和感の正体」でした。

「本当にそんなに儲かるなら、人に教えずに自分だけでやればいいのでは?」という素朴な疑問の声も根強くあります。AIの構造分析は、まさにこの素朴な疑問を裏側から証明してくれた形です。儲け話そのものではなく、「儲け話を配ること」が商品になっている——だから人に教えるわけです。

実際にあなたも試せる手順はこうです。

  1. 気になった投稿のテキストをコピーする
  2. 普段使っているAIチャットに貼り付ける
  3. 「この投稿の主張を、根拠・論理・表現の3点で評価してください」と入力する
  4. 返ってきた評価を読んで、自分なりに判断する

追加で「この投稿で確認できる事実と、確認できない主張を分けてください」と聞くと、さらに整理されます。AIは感情で動かないので、煽り表現に引っ張られずフラットに分解してくれます。

これをやるようになってから、私は「焦って決める」ことがほぼなくなりました。判断が正確になるというより、決める前に一度立ち止まれるようになる——これが一番の収穫です。まずは今日タイムラインで見かけた1投稿だけ、試してみてください。それで十分です。


発信する側の私が、自分に課しているルール

ここで少し、自戒も込めた話をさせてください。

AIの分析結果を読みながら、私は「自分の発信は大丈夫か」と自問しました。私も記事を書いて発信する側の人間です。そして発信者として気をつけていても、無意識に「盛る」方向に引っ張られる力は常にあります。数字は事実のまま、効果だけ少し大きく見せる——あの構造は、誰の中にも入り込んできます。

だから私は自分の記事に制限をかけています。「確実に」「誰でも簡単に」という表現は使わない。効果を盛らない。失敗したことも包み隠さず書く。これは読者のためでもありますが、「決済完了メールを見た瞬間に後悔した」という誰かの後味の悪さを、自分の記事で再生産したくないという気持ちが根っこにあります。

AIの煽り投稿を批判する立場に立つなら、自分の発信がその基準に耐えられるかを問い続けることが先です。


虫眼鏡が散らかった情報を整理されたカードに変えていく比喩イラスト

AIで「情報の質を見極める目」を育てる、という使い方

AIの使い方として「作業を効率化する」はよく語られます。でも「情報を検証する」という使い方は、まだあまり話題になっていません。

AIに投稿を検証させて気づいたのは、AIは「どこが怪しいか」を教えてくれるというより、「どこが確認できて、どこが確認できないか」を整理してくれる、ということでした。

その整理をもとに「じゃあ自分はどう判断するか」を決めるのは、最終的に人間の仕事です。AIに判断を丸投げするのではなく、自分の判断の精度を上げるための道具として使う。この感覚が身につくと、SNSのタイムラインが「消耗の場所」ではなく「練習の場所」に変わってきます。

投稿ひとつひとつを検証するのが面倒な日は、「この投稿を私がAIに検証させたらどんな指摘が来るか」と頭の中でシミュレーションするだけでも、だいぶ変わります。慣れてくると、盛られているポイントが自然と目に入るようになります。


まとめ:煽りに動かされる前に、AIに一度聞いてみる

今回の実験で分かったことを整理します。

  • SNSのAI煽り投稿をAIに検証させると、ほぼ毎回「塩判定」が返ってきた
  • 問題の構造は「全部嘘」ではなく「数字は本当、効果だけ盛られている」
  • AIに検証させる手順は簡単で、投稿テキストを貼って評価を求めるだけ
  • 情報の真偽をAIに「判断させる」のではなく、「整理させる」のが正しい使い方

焦りに背中を押されて動くのではなく、自分の頭で整理してから動く。そのための道具として、AIをうまく使ってほしいと思います。

「気になった投稿、一度AIに検証させてみた」という体験を、ぜひコメントで教えてください。どんな投稿を試したか、どんな判定が返ってきたか——読んでみたいです。

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